
花粉症持ちの人が食べないほうがいい食べ物があるって聞いたけど本当なの?
こういった疑問に答えます。

今回は『アレルギー交差反応』についての解説と『花粉症の人が気を付けるべき身近な食べ物』についての紹介です。
僕自身はアトピー性皮膚炎を患いながら、現在は数年前より花粉症も併発している状態です。
アトピー性皮膚炎も花粉症も、どちらもアレルギー症状ですが、花粉症について調べていると【アレルギー交差反応】という現象と、【花粉症アレルギーの人が摂取するとアレルギーが起きる可能性のある食べ物】があることが分かりました。
アレルギー交差反応とは?
ひとの体内にアレルゲン(抗原)が侵入すると、免疫反応によって抗体(通常はIg抗体)をつくり、抗体がある特定のアレルゲンを認識します。
【アレルギー交差反応】とは、抗体がつくられる元となった抗原とは別の「類似の抗原」にも結合することを言います。
この抗原は、一般に元となる抗原と「よく似たタンパク質構造をしている」ことによって起こるものです。
もっとも日本人に身近なのは「スギ花粉」のアレルギー交差反応です。
スギ花粉に対してアレルギーを持っている人の場合、スギ花粉とタンパク質の構造が似ている「シラカバ」や「ハンノキ」に対してもアレルギーが発症してしまいます。
さらにそれが「バラ科」の植物に広がってしまうというのが【アレルギー交差反応】です。

自分が反応してしまうアレルギー物質だけでなく、そのアレルギー物質と「似たタンパク質構造を持つ物質」にもアレルギー反応が起きてしまうんですね。
主なアレルギー症状と交差反応がある食物一覧
アレルギー症状 | 交差反応が証明されている食物・物質 | ||
花粉 | ヒノキ科 スギ | ナス科 | トマト |
カバノキ科 シラカンバ ハンノキ | バラ科 | りんご 梨 サクランボ 桃 あんず アーモンド | |
セリ科 | セロリ ニンジン | ||
マメ科 | 大豆 ピーナッツ | ||
マタタビ科 | キウイフルーツ | ||
カバノキ科 | ヘーゼルナッツ | ||
ウルシ科 | マンゴー | ||
ナス科 | ししとうがらし | ||
イネ科 イネ | ウリ科 | メロン スイカ | |
ナス科 | トマト じゃがいも | ||
マタタビ科 | キウイフルーツ | ||
ミカン科 | オレンジ | ||
マメ科 | ピーナッツ | ||
キク科 ヨモギ | セリ科 | セロリ ニンジン | |
ウルシ科 | マンゴー | ||
スパイス | |||
キク科 ブタクサ | ウリ科 | メロン スイカ ズッキーニ きゅうり | |
バショウ科 | バナナ | ||
天然ゴム | アボカド バナナ 栗 キウイフルーツ 等 (ラテックス-フルーツ シンドローム) | ||
猫アレルギー | 豚肉(ポーク-キャット シンドローム) |
このようなアレルギー交差反応が証明されています。
ただしすべての人に上記の表の交差反応が見られるわけではありません。
また、僕自身は強い「スギ花粉アレルギー」なので、【トマト】は要注意食材ではありますが、市販の「トマトジュース」などは加熱処理によりタンパク質構造が破壊されているため交差反応は起きにくいとされています。

加熱処理していない「生トマト」には注意が必要なようです。
まとめ
アレルギー症状改善の最短ルートは、アレルギー症状が出ないように不足している栄養素を補う(花粉症だとビタミンD)ことではなく、まず「アレルギー症状の原因となる物質の体内への取り込みを排除すること」だと思います。
この対策をするだけで、劇的に症状が改善するはずです。
アレルギー症状をお持ちの方で、今回紹介した食べ物の中に気になるものが含まれていた方は、数か月はその食材の摂取を控えてみてはいかがでしょうか?
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