
アトピー性皮膚炎持ちだけど、筋トレしたら筋肥大できるの?アトピー性皮膚炎に糖質は良くないって言われるけど、筋肥大には糖質が必要なの?
こういった疑問に答えます。
今回は『アトピー性皮膚炎の改善とトレーニングによる筋肥大は両立できるか?』についての考察です。
アトピー性皮膚炎の改善とトレーニングによる筋肥大は両立できる?
※現在の体です。
アトピー性皮膚炎を改善させるための重要な対策のひとつが【糖質制限】です。
しかし、トレーニングによる効率的な筋肥大を目指す場合にもっとも重要な栄養素もまた、タンパク質と併せて摂る【糖質】です。

当ブログの最終目的は『アトピー性皮膚炎を改善し、且つ、筋肥大して理想のカラダをつくる』ですので、【糖質摂取】はアトピートレーニーにとって最大のジレンマです。
このジレンマをどう対策し、乗り越えていくのか。
あるいは「アトピー改善」と「筋肥大」のどちらか一方を諦めないといけないのか。
いまだ答えは分かりませんが、出来れば後者の選択は選びたくないと思いながら、日々試行錯誤を繰り返しています。
アトピー性皮膚炎を改善させるための重要な対策【糖質制限】
【糖質制限】がアトピー性皮膚炎の改善に効果的だった、とする意見は聞いたことのある人も多いと思います。
糖質制限がアトピーを改善させる仕組み
糖質を摂り過ぎたり、糖質の摂取量やタイミングが不規則な場合、体内では血糖値がの変動が激しく起こります。
すると、血糖値を安定させるために【コルチゾール】という副腎皮質ホルモンが分泌されます。
【コルチゾール】は、アレルギーの治療に使われるステロイド外用薬と同じはたらきをするホルモンです。
その【コルチゾール】が血糖値を安定させるために使われてしまうと、アレルギーを抑える働きができなくなるため、アレルギー症状が悪化してしまうのです。

つまり【糖質制限】を行うと、
①血糖値の変動を抑えられるため
②コルチゾール(副腎皮質ホルモン)の消費が抑えられて
③アレルギー症状への対処の方に使用されるので
④アレルギー症状が改善する
という流れです。
筋トレYouTuberの父【katochan33】さんも、こちらの動画の中で「ボディビルの減量中にアトピーが綺麗に治る」と語られています。
加藤選手はこの動画内で糖質自体には言及していません(減量中のクリーンな食事が要因だろうと語られています)が、個人的には減量中の糖質制限もアトピー症状の抑制に少なからず影響しているのではないかと推察しています。
筋肥大にとって最重要な栄養素【糖質摂取】
しかし【糖質】は、筋肥大をするために最重要と言っても良いくらいの必要不可欠な栄養素です。
糖質の摂取は、腎臓から血液中に【インスリン】の分泌を促します。
この血液中の【インスリン】が、トレーニングで傷ついた筋肉を修復・強化するための栄養素(タンパク質など)を対象部位まで送り届けてくれる役割を担っています。
例えるなら、血液が『川』だとすると、糖質摂取により分泌されるインスリンが『舟』のようなものです。
『荷物(タンパク質やビタミン等)』を対象の場所(傷付いた筋肉)まで送り届ける場合、『舟(インスリン)』を多く使った方が、効率よく大量に運ぶことができます。
しかし『舟(インスリン)』が少ない場合、少量の『荷物(タンパク質やビタミン等)』しか届けることができません。
【タンパク質】こそ筋肥大に最も必要な栄養素だと思っている人もいるかもしれませんが、【糖質】が足りなければ、どれだけ大量に【タンパク質】を摂取してもその栄養を筋肉に効率よく送り込むことができません。
トップボディビルダーも白米を大量摂取して大きくなっている
2010年以降、日本ボディビル選手権を9連覇したゴールデンボーイ【鈴木雅】さんが、過去にもっともカラダが急激に大きくなった時期は「白米を1日に9合食べていた」という話は有名です。
また、日本クラス別選手権90kg級を1999年から2015年まで17連覇した【井上浩】さんも、木澤大輔さんのYouTubeチャンネル内(こちらの動画の2:00~)で「肉はほとんど食べず(プロテインも一切飲まず)、米ばかり大量に食ってトレーニングをガンガンやっていたら筋肉がどんどん大きくなっていった」と話されています。

日本のトップビルダーの方々が、口を揃えて米(炭水化物)の大量摂取を語っているのには大きな説得力がありますね。
アトピートレーニーのジレンマ【糖質制限か、糖質摂取か】
アトピー性皮膚炎の改善を優先させるなら『糖質制限』が必要。
トレーニングによる筋肥大を優先させるなら『糖質の大量摂取』が必要。
この相反する選択に対する答えは、極論ですと以下の2つになります。
日々『糖質制限』を行いつつハードなトレーニングを行った場合、恐らく摂取カロリーが消費カロリーを下回ることになるので、体は今よりも細くなる可能性が高いと考えられます。
必要なカロリーを脂質から摂取する【ケトジェニック】のような食生活を行ったとしても、その方法で継続的に筋肉を肥大させるのは困難だと思われます。
バルクアップのための『糖質摂取』を優先させる場合、もし糖質摂取がアトピー性皮膚炎の大きな要因になっている人の場合は、症状が悪化することが考えられます。
その場合は、ステロイド外用薬の使用でうまく症状をコントロールするか、もしくは違う改善アプローチを模索して症状の緩和・抑制・改善を目指すか。
どちらにしろアトピー性皮膚炎と付き合いながらトレーニングを続けることになるかもしれません。

ただしこちらの2つは極論です。
『糖質制限』をしながらのトレーニングで筋肥大していく人もいるかもしれませんし、『糖質の大量摂取』をしながらもまた違うアプローチでアトピー性皮膚炎を改善できる人もいる可能性があります。
正直この2つの選択肢を付きつけられても、恐らくすべての人が「アトピー性皮膚炎を改善しながら、筋肥大もしたい」と思うはずです。
当然ですよね。僕自身もそうです。
ですので、今現在の僕にとって最善の「アトピー性皮膚炎の改善+筋量増加を達成するための糖質摂取方法」を考えると、【リーンバルク】の食事だと思われます。
アトピートレーニーの最適解は【リーンバルク】?
【リーンバルク】とは、バルクアップ(筋肉量を増やす)の方法の一つです。
【リーンバルク】と【ダーティバルク】
【リーンバルク】は、摂取するカロリーを細かく計算・コントロールして、体脂肪を極力増やさずにバルクアップする手法のことです。

方法を簡単に説明すると、
①基礎代謝や生活習慣に合わせて自分の消費カロリーを計算する
②必要なカロリー数を厳密に割り出してから最低限のカロリー摂取を行い、脂肪を乗せずに筋肉だけを増やしていく
といったものです。
ちなみに【リーンバルク】の対極のバルクアップ法は【ダーティバルク】です。
食べる食材や料理を気にすることなく、とにかくカロリーを摂取しまくってバルクアップを行う方法です。
ダーティという名の通り、食事内容には気を使わずにジャンクフードや揚げ物など高カロリーな食事も摂取します。
好きな食材で増量ができるのでストレス無く行えるのがメリットです。また、比較的簡単にカロリーを摂取できるので、筋肉の成長スピードが早くなる可能性があります。
しかし食事内容やカロリーに気を使わないため、体脂肪がつきやすく内臓に負担がかかるというデメリットもあります。
昔のボディビルダーはOFF期に【ダーティバルク】で一気に増量し、ON期に長い期間をかけて減量していくという手法がメジャーでした。
しかしこの【ダーティバルク】での増量は減量期が長くなってしまうため、長い目で見ると筋肥大の効率が悪い、というのが最近の見解の主流のようです。
現在のトップビルダーの多くは、増量期も減量期もあまりジャンクフードは食べず、炭水化物量をコントロールしながら摂取する【クリーンバルク】を行っているようです。
アトピートレーニーにも【リーンバルク】がオススメ

ですので、「糖質制限はしたくない。しかしアトピー性皮膚炎も改善したい」といった僕のようなアトピートレーニーにとっては、筋肥大のための最低限の糖質を摂取する【リーンバルク】が、妥協案としてはもっとも適切だといえそうです。
ただし【リーンバルク】には、毎日の食事のカロリーを厳密に計算しなくてはならないという手間が必要です。
この計算方法については、また後日記事にして紹介したいと思います。
まとめ
【リーンバルク】の食事が、「アトピー性皮膚炎の改善」と「糖質摂取による筋肥大」の2つの目的の最適な妥協案だと個人的には思います。
どちらか一つを諦めないといけない、という選択はできれば選びたくないと思います。
自分の体を実験台にしながら試行錯誤し、「アトピー性皮膚炎の改善」と「筋肥大」をどちらも達成できる方法を見つけられたら、ぜひこちらで共有したいと思います。
コメント